病気の原因と治療法 アーユルヴェーダによると、身体内にアーマや腐敗したドーシャがスロータスを塞ぎ、通常排泄されるべき老廃物（マラ）が蓄積することによって病気が発生するといわれています。 その経過にはアグニの異常やダートゥ−の生成の異常も関連します。病気の予防及び病気を治すためには、それらの毒素を除去する必要があります。

　

	前処置�@	スネハナカルマ (snehana karma)  蓄積し停滞してしまった毒素をハーブオイル（油剤法）によって溶かし、組織や塞がれた通路から剥が出します。
	前処置�A	スウェーダカルマ(sweda karma)  次に、通路をできるだけ広げて毒素を動かしやすくするために発汗法を行ないます。
	中心処置 ：	パンチャカルマ(pancha karma)  最後に、消化管や鼻腔、皮膚に集められた水溶性　や油性の毒素を５種類の浄化法によって体の外に排泄されます。
	後処置 ：	ラサーヤナ(rasayanam)  パンチャカルマによって消耗した身体を回復させます。

西洋医学とアーユルヴェーダの違い


西洋医学では病気の症状に対して局所的に治療を行なう対症療法です。悪い箇所を手術で除去したり、病原菌を薬で殺したりする方法をとります。

アーユルヴェーダでは病気の原因を探り、その原因に対してアプローチしていく根治療法です。病気の原因は一箇所ではなく、身体をひとつの物体として捉え、からだ全体のバランスが崩れた時に人は病気になると考えます。

アーユルヴェーダの健康の定義とは　

�@身体内のドーシャのバランスがとれている
�Aアグニが正常に燃えている　
�Bダートゥ−の生成及び機能が正常である
�Cマラが正常に生成、排泄されている
�D心が平静で幸せである

ハーブオイルの効能

アーユルヴェーダで使用するオイルは、何種類ものハーブをブレンドして作り上げた最高級のトリートメントオイルです。その製造方法は、もちろん秘伝とされています。各ハーブの持つ効能がブレンドによって更にパワーを増します。身体内に浸透するとき、そのパワーがミクロの世界で各器官、各組織に作用し、身体機能が正常に働くのを助けます。続けてハーブオイルを使用することによって次のような効果が期待できます。

・　抵抗力・免疫力が高まる
・　老廃物の代謝促進
・　各組織に栄養を与える
・　滋養強壮
・　老化防止
・　関節を滑らかにする
・　腎臓の浄化作用を高める
・　プラーナ（生命の気）の循環を良くする
・　アグニを高める

ギーの効能　

「ギー」とは、バターに含まれるタンパク質（腐敗したり変質したりする原因）や不純物を取り除いた純粋なオイルです。そのため長期間の保存に耐えられ、インドでは食用として医薬品として幅広く使用されています。

　食用として摂取すれば、身体内のオージャス（活力素）が増加し、ヴァータ・ピッタ・カパを鎮静化させます。現代的にいうと、ギーとは純度の高いβカロチン、オレイン酸を含む優れたオイルです。
　一方、アーユルヴェーダの治療１週間前から毎朝服用すれば、身体内がギーで浸され、停滞した毒素を熟成させる働きを起こします（スネハパーナ）。　ギーの作用によって毒素は溶けやすく動きやすくなり、トリートメントの効果を一層高めます。
　 しかし中にはコレステロールの心配をする人もいるかもしれません。ギーは身体内の栄養吸収を高めます。また体内には留まらず、逆に毒素の排出を促します。ですからギーで胃がもたれる、胸焼けするということも一切ありません。